塗りマスエントリー/ツイッターわらしべ長者

暑いのも寒いのも嫌いだが、命の危険すら伴う猛暑日に比べたら、冬の寒気はまだマイルドなほうだろう……と思っていたわたしが甘かった。今年の寒気はあきらかに殺意が違う。たちの悪いことに、地方によっては風雪を伴わずに気温だけをどんどん下げるという、ある意味一番厄介なパターンが猛威を振るっているのだ。

tenki.jp

第二十三回塗りマス!エントリー

こうまで寒いと体の動きもつい緩慢になり、素早い状況判断や的確な操作が要求されるラフ引き・線画作成といったお絵かきの工程にえらく支障を来すことになる。かといって、自由時間に手を動かさないのももったいない。ということで、せめて塗りの練習だけでもしようとばかりに、TLに流れてきた「第二十三回塗りマス!」へエントリーすることにした。

www.clipstudio.net

この時期の風物詩である雪ミクをモチーフにした3種類の線画から好きなものを選び、着色してツイッターハッシュタグ付きで投稿、これだけでエントリー完了である。ちょうどこの時期、WEBの各所にあったフリー線画をお借りして塗りの習作をちょくちょくアップしていたが、このエントリーはいわばその集大成ともいえる節目イベントといえよう。

ということで、五輪選手も出るマラソン大会へ参加する末端ランナーになったつもりで課題の線画をダウンロード、早速塗ってみた。まずはパーツの位置や重なり具合を把握するため、着色レイヤー1枚に雑にバケツ塗りで色を乗せていく。要はアナログのぬりえと一緒である。

線画の完成度が高いためか、意外とまともに収まった感がなくもない

……あれ? 意外と悪くねぇなコレ? 影入れや細かい書き込みなし、カラーセレクトはかなりずぼらというやっつけもいいところの段階だが、破綻していないどころか、見ようによっちゃ雰囲気おしゃれアートに見えなくも……やっぱ無理か、まぁそこまで上等なものでなくとも、最低限イラストとしての体裁は保っているのは確かである。

これはやはり線画の力によるものだろう。デッサンや書き込みはもとより、各パーツごとの養生が完璧なため、バケツ塗りのみで雑に塗っていっても大きくはみ出したりしないのだ。

ちゃんと塗れば超美麗、適当かつ雑に塗ってもそれなりに仕上がる線画は、さすがプロの仕事である。プロが描いた線画をプロが塗ってきれいになるのは当たり前だが、アマチュアが塗ってもクォリティが保たれる線画を描くには、おそらく相当の修練とスキルを要求されることだろう。塗り絵コンテストということで素人でも楽しく塗れるよう、そこかしこに手加減も入れてもらってるはずだ。

なお締め切りは2/9、これを書いてる時点でまだ1週間以上ある。さすがに「塗り絵」以前の「ぬりえ」レベルで終わらせてしまっては練習にならない。ぬりえのおかげで全体の構成は把握できたので、あとはパーツごとにレイヤーを分けて真面目に塗っていくことになろう。

ツイッターわらしべ長者

ツイッター上での「イラスト交流会」に参加するようになって、これまで縁のなかったジャンルで活動する皆様とのつながりもできるようになった。そんななか目にしたのが、最近気になったメガニケこと「勝利の女神:NIKKE」のキャラクター、ジャッカルを描いた一枚のイラストである。

新たにFFとなってくれた黒koさんによるこのイラスト、要わからせ……じゃなくて小悪魔という元キャラの持ち味はそのままに、どこか品のある陰影がついているのがとても印象に残った。

だがここで「とてもきれいでかわいいイラストを見ました」で終わらないのがツイッターである。作者の黒koさんが、しっかりとネタバラシ(?)をしてくれたのだ。

なんだこの「中ボス倒したらもっと強いボスが出てきたでござる」感は(歓喜)。うまいイラストを見に行ったら、もっとうまいイラストの描き方とその作者を紹介してもらうという、これは……そう、わらしべ長者だ。

だが、この動画で紹介されていた陰影の付け方は、まだわたしには早すぎたようだ。なにしろ何を言ってるのかわからない。それどころか、その陰影を付ける前の段階、塗りや線画の段階での完成度がまるで足りない。

ここであきらめて引き返そうかな? と思ったら、陰影を付ける前の段階、塗りや線画のイラストメイキングにあたる前の回があるとのことで、せめてこちらだけでも見ておこうと思った。

youtu.be

え? 線画に水彩ブラシ使っちゃっていいの? もしかして最近流行りのこういう繊細な画風って、水彩ブラシのぽやぽやした色合いで線画引いてるからこうなったのかな? と、これに関しては明確な答えは出ていないが、「線画に水彩ブラシを使ってもいい」「水彩ブラシにも種類と適切な使い道がある」という2点は確実に把握することができた……はずだ。

それにしても、各種解説サイト・動画における「ぬる水ブラシ」の採用率高いな……。そういや作者本人もYoutubeで使い方解説とイラストメイキング投稿してたな……。こういう動画見ると、このツール使うと自分でも同じレベルのイラスト描けるように勘違いしてしまうので困る。

youtu.be

うーんこのボブ・ロスっぷり……。「ね、簡単でしょう?」とはいかない現実を目の当たりにしつつ、前述の雪ミク塗りに戻るわたしであった。