キャンバスサイズと解像度/「よその子」二次創作に挑戦

縦長画像が上下を切り取られた横長サムネに表示されるツイッターの例の問題、バグとのことだったが、それ以降一向に改善されたという報告を耳にしない。まぁ前回書いたとおり、うちで使ってるTweetdeckではこれまでも、そしておそらくこれからも、どんな画像ももれなく横長サムネへトリミングされてしまう環境には変わりないので、やっぱり他人事でしかない。

k-tai.watch.impress.co.jp

おうイーロン、仕事せーや(棒読み)

キャンバスサイズと解像度

デジタルイラストを描く際、最初に決めるのはなにか? 解像度とキャンバスサイズである。わたしは印刷物への展開は一切考えていないため、イラスト解像度は72dpi固定、ここまでは確定だ。問題はキャンバスサイズである。どの解説も、「B5同人誌にきれいに印刷するため」「A4ペーパーにフルカラーできれいに印刷するため」のキャンバスサイズと解像度は書いてあるものの、わたしのように「印刷やらない、WEBオンリーのネット絵描き」が天地何ピクセルのキャンバスサイズで絵を描けばいいのか? を教えてくれないのだ。

この問題をうやむやのままにしておくと、作業時と公開時のイラストサイズ、メインで使う線画の太さといった課題が不透明のまま、これからのお絵描き生活を過ごしていかなければならない。

だが、いくつかのコミュニティでこれに関する質問を投げてみたものの、だいたいどこでも「好きにすればいい」という意味のものしか返ってこなかった……つまり、好きにしていいってことだな? さすがにそれは極端としても、そこまでシビアに考える必要はないことに間違いはなさそうだ。

ということで、自分なりに基準を定めることにした。

  • skeb納品イラストのように、天地6000~8000pixの仕上げサイズは考えていない
  • Twitterに公開ののち、Pixivにまとめる。紙媒体への展開は前述のように一切予定なし
  • 雑な細部をごま……じゃなくてカバーするため、公開サイズは作業サイズの50%前後を目処にする
  • 以上のことから公開サイズは最大でも天地2000前後に設定。ここから逆算すると作業サイズは最大でも天地4000前後、新規作成時は天地4000・下地白一色の正方形キャンバスにしておけば潰しがきく
  • この解像度に最低な線画サイズは2~8pix前後、線画ブラシのサイズはこの範囲に収まるよう筆圧を調整

ヨシ! 解決したな!

全身立ち絵で天地1000pix、これはいたずら描きにすら物足りないサイズであった

解決してねーじゃねーか!!!

公開サイズ天地2000はやっぱでかすぎだろ……せや! 半分でごまかしたろ! とばかりに、天地1000pixで全身立ち絵が入るようなイラストを描いてみたが、やっぱり小さすぎ・あんのじょう上下切り取られた間抜けなサムネになるといった数々のガバが発覚するだけという、散々な結果に終わってしまった。こりゃ、完成度をどうこうする以前の問題だな……。

仕事にしろ趣味にしろ、何度か痛い目を見ないと絶対に覚えない・改善しないというわたしのいつもの悪癖が、新しい趣味であるイラスト描きでもさっそく顕現してしまったようだ。まぁ今回のこの無意味に小さいイラストサイズ(とあちこち雑なオリキャラちゃんの仕上げ)で食らった自分への痛手は、進歩には欠かせない成長痛のようなものと解釈、次に活かすことにしよう。

Twitterってすげえや

わたしがビギナーなりにTwitterへのイラスト投稿を始めたのは「なんでもいいから他人に見せるという機会を作らないと、いつまでたっても上達しない」という解説を、とあるイラスト教本で目にしたためである。その真偽や効果のほどについては正直不明、おそらくこれからも明確な答えは出てこないと思われるが「どこかで誰かが必ず見てくれる」「なかには❤を付けてくれる方もいる」事実を目の当たりにして、大いに勇気づけられたことは間違いない。

なにより一番大きな収穫は、イラストを見せ合ったり情報交換したりする「仲間(いわゆるFF)」ができたことだ。といっても、わたしのキャリアがキャリアだけに、一方的に手本にさせてもらったり、レシピや技法を教えてもらったりするケースがほとんどではあるが……。

それはさておき、こういったFFの皆様のなかには創作キャラをメインに描き、かつそのキャラの二次創作を推奨している方も多くいる。イシュタルさん(@ishtar_turpan)も、そんなFFさんのおひとりである。

イシュタルさんがアナログでオリキャラを描いて公開、二次創作をゆる募
→わたしがオリジナルのアナログ絵から線画を抽出、色を塗ってイシュタルさんに見てもらうというのが、思い切り端折ってはいるがこのイラスト公開に至った経緯である。

なおこの着色の際は、これまた新たにFFとなっていただいたごまどうふさん(@gomatofutaberu)のところで目にした「上品なピンク髪のショートヘア」というアイディアをそのまま使わせてもらった。

twitter.com

つまりTwitterを通じて作品を投稿、互いの存在を知ることによってできたお二人のFFさんがいなければ、このイラストは生まれなかったというわけだ(ちとおおげさか)。

「よその子」二次創作という新たな挑戦

そうこうするうち、前述のショートっ娘を「佐倉愛美里」とイシュタルさんが改めて命名、引き続き二次創作のゆる募が始まった。

いいの? やっちゃうよ? 描いちゃうよ? というわけで描いたのがこちら。

ごめんなさい、いろいろとがまんできませんでした(おもに体型面)

アニメやゲームなど広く出回ったIPからキャラを拾ってくるのは、みんなやってる。自分の考えたオリキャラの絵を描くのは、これも昔からのイラスト描きの嗜みだ。だが、他人のオリキャラが世に出る前、いわゆる「よその子」状態のキャラで二次創作する、これは「元ネタとなるキャラに魅力がある」「一次創作主に理解がある」という条件がそろわないと、なかなか機会が訪れない。

今回、イラスト描きとしては駆け出しもいい段階でこのような機会を得られたこと、これはまさに天佑というしかないだろう。目の色や胸の大きさに関してはわたしの解釈を大幅に取り入れてしまっているが、これはなんというか、ごめんなさい、がまんできませんでした! と平謝りするほかにない。しょうがないじゃん、かわいかったんだからさぁ!

カラーとレシピ

そうそう、このブログを書く最大の目的を忘れるところだった。上の愛美里ちゃんで使ったカラーレシピの記録だ。ということで、今回は以下のとおりに塗った。今回よりカラー表記はHSVで統一する。また()内に見慣れない用語が出てきた場合は、わたしの備忘録用ということで、読み流していただきたいと思う。

■使用ブラシ:
線画、ベタ塗り、水彩、半透明マーカー、エアブラシ(以上自作)/ぼかし(クリスタ初期ツール)バケツ塗り(参照レイヤーで判断するアセットのほう)
■使用カラー:

髪下地:H25/S28/V71
髪影:同色、乗算50で効果線
髪ハイライト:同色、覆い焼き発光20で各種髪ハイライト用ブラシ
肌下地:H18/S8/V100(イエローベース1)
肌影:H19/S24/V95(肌色影汎用)+水彩(パワー最弱)
肌差し色:H335/S22/V100(魔王カゲピンク)

制服白下地:H0/S0/V99
制服影:H0/S0/V85(汎用グレー)
ネクタイ:H332/S70/V67
ネクタイ影:同色、乗算100、なんでも水彩最弱
スカート:H229/S26/V51(汎用ブルーグレー)
スカート影:同色、乗算100、エアブラシとなんでも水彩最弱

瞳下地:H318/S67/V86
瞳暗部と瞳孔:H0/S0/V20(汎用グレー濃)+エアブラシ適宜
瞳明部:下地と同色スクリーン100+水彩
ハイライト下地:下地と同色加算発光100+エアブラシと水彩
ハイライト本体:白ベタ加算発光100+ベタ塗り筆

線画:メイン8pix、細部4pix
初期キャンバスサイズ:4K